【ガルパン】エリカ「私は、あなたを救えなかったから」 その4

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転載元:【SS速報】http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1514554129/

【ガルパン】エリカ「私は、あなたを救えなかったから」 その3の続き

183: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/21(日) 21:57:20.02 ID:gLlWNoZC0



エリカ「……負けた、か」

梓「あの……」

エリカ「澤さん?」

梓「逸見先輩すみませんでしたっ!!せっかくのチャンスを活かせなくて……」

エリカ「良いのよ、むしろ聖グロ相手にあそこまで肉薄できたのだもの。上出来よ」

梓「でも……」

エリカ「……確かにM3の主砲でもあの距離ならなんとかなったかもしれないわ。

でも、それは結果論よ。それに納得出来ないならもっと上を目指しなさい」

梓「は、はいっ!!」

エリカ「今回の敢闘賞は間違いなくあなた達よ。期待してるわ。梓……って呼んでいいかしら?」

梓「は、はいっ!はいっ!!わ、私もエリカ先輩って!!」

エリカ「ええ、これからもよろしくね……そこのみんなもね」

 

184: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/21(日) 22:01:24.07 ID:gLlWNoZC0

梓「えっ?」

優季「ばれちゃったぁー」

あゆみ「やっぱり一箇所に隠れるのは無理だったね」

あや「まぁいいじゃん」

桂利奈「私もよろしくお願いしますっ!!」

紗希「……」

梓「みんないたのっ!?」

優季「梓だけが怒られたら可哀想だなって思ったからね」

あや「その時は一緒に怒られようって」

梓「みんな……」

エリカ「ほら、言ったでしょ?」

梓「え?」

エリカ「あなた達、いいチームねって」

梓「……はいっ!」

 

185: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/21(日) 22:07:18.23 ID:gLlWNoZC0



エリカ「……」

ダージリン「随分と後輩に慕われているようね」

エリカ「ダージリンさん?」

ダージリン「私も、情報収集の一環で調べた程度だけれど……黒森峰の時とは随分変わったみたいね」

エリカ「……人のプライベートに口を出すのはあまりいい趣味とは言えませんね」

ダージリン「それは失礼。なら話を変えるわね。……まさかここまで追い詰められるとは思わなかったわ」

エリカ「……私もそう思います。正直、あの子たちが……大洗がここまでやれるとは思いませんでした」

ダージリン「なら、それを引き出したのはあなたよ」

エリカ「聖グロの隊長にそう言ってもらえるだなんて光栄です」

ダージリン「あのM3の子たちはあなたを信頼していたからこそあれほどの力を見せたのだから。

部下の失敗は上司の責任だというけれど、部下の成功にも自身がそれの一助になった程度の功績は誇ってもいいと思うわよ?」

エリカ「ふふっ、ありがとうございます」

ダージリン「……ねぇ、こんな格言を知ってる?『何があっても人生には続きがある』」

エリカ「え?」

ダージリン「ロバート・フロストという詩人の言葉よ。あなたがどれだけの困難に直面したか、私には想像もつかないわ。……それでも、自分の人生を諦めないで」

エリカ「……聖グロリアーナでは生徒にカウンセラーの真似事もさせるんですか?」

ダージリン「……ごめんなさい。出過ぎたことを言ってしまったわ」

 

186: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/21(日) 22:13:33.45 ID:gLlWNoZC0

オレンジペコ「ダージリン様こんなとこにいたんですか」

ダージリン「あらペコ。遅かったじゃない」

アッサム「居場所も言わずにいなくなったのはあなたですよ」

ダージリン「そうだったかしら?」

沙織「えりりん見つけたっ!」

エリカ「あなた達……」

華「私たちも探してたんですよ?」

優花里「エリカ殿、そろそろ戻りましょう?」

エリカ「……そうね。聖グロのみなさん、そういうわけだからそろそろ戻らせてもらうわ。今日は、ありがとうございました」

ダージリン「ええ、こちらこそ。とても楽しかったわ――――白雪姫さん」

エリカ「は?なんですかそれ」

 

187: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/21(日) 22:17:13.97 ID:gLlWNoZC0

ダージリン「だって、雪のような髪を持ったあなたにぴったりじゃない?とっても素敵な髪だと思うのだけれど」

エリカ「白雪姫は肌が雪のように白いのであって、髪は黒だったと思いますが……」

ダージリン「あら、そうだったかしら?」

オレンジペコ「ダージリン様。よその学校の生徒に変な名前付けるのは止めましょうよ」

沙織「ええー!良いじゃん白雪姫っ!!私もえりりんにぴったりだと思うよっ!」

ダージリン「ほらぁ」

アッサム「またそんな得意げな……」

華「私も、良いと思います」

優花里「わ、私もですっ!」

ダージリン「ほらぁ!」ドヤァ

アッサム「……大洗の皆さん。あまりダージリンを甘やかさないでください」

エリカ「私もいい迷惑なんだけど……」

 

188: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/21(日) 22:21:37.74 ID:gLlWNoZC0

ダージリン「今日の試合、とても楽しかったわ。友好の印に後で紅茶を送らせるわね」

エリカ「あまり紅茶を嗜む習慣はありませんけど」

ダージリン「なら、これを機に。ね?」

エリカ「……考えておきます」

優花里「エリカ殿、聖グロから紅茶を送られるのはとても名誉なことなんですよっ!」

エリカ「そうなの?」

優花里「知らなかったんですかっ!?」

ダージリン「……エリカさん」

エリカ「まだ何か?」

ダージリン「戦車道、楽しんでね」

エリカ「……行くわよみんな」

沙織「あ、えりりん待ってってばっ!」

華「失礼します」ペコリ

優花里「今日はありがとうございましたっ!」ペコッ

 

189: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/21(日) 22:27:43.83 ID:gLlWNoZC0

アッサム「なんだか慌ただしい人たちでしたね」

ダージリン「良いことよ。泣いてばかりよりずっと」

オレンジペコ「え?」

ダージリン「エリカさん、あなたを白雪姫と呼んだ理由はもう一つあるのよ?」

ダージリン「眠り続けるあなたがいつか目覚めるようにって。だって、あなたはまだ生きているんだもの」

 

 

190: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/21(日) 22:31:21.53 ID:gLlWNoZC0



麻子「お前たち遅いぞ」ツルッ ペタッ

エリカ「え……冷泉さん何その格好……」

麻子「何って、負けたんだからこれからあんこう踊りだぞ」

エリカ「……え?あんこう踊りってそんなの着るの?……え?」

麻子「……」コクッ

エリカ「……私、ちょっと用事を思い出したから」

ガシッ

沙織「どこ行くの?白雪姫様」

華「一緒に咲いて散りましょう」

優花里「自分だけ逃げるだなんて許さないですよ!」

エリカ「……ダメ?」

『ダメ♪』

 

 

191: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/21(日) 22:32:25.71 ID:gLlWNoZC0

アアアン アアアン アン アン アン♪

あの子 会いたや あの海越えて~♪

沙織「お嫁に行けないよーっ!!」クネクネ

華「エリカさん、もっと伸びやかに、恥を捨ててくださいっ!!」クネクネ

優花里「恥ずかしがってる方がもっと恥ずかしいですよっ!」クネクネ

エリカ「っ~~~~~!なんなのよこの踊りっ!!?」クネクネ

麻子「受けたのは逸見さんだろ」クネクネ

 

195: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/22(月) 18:10:30.68 ID:ct1FtJg/0



エリカ「本当になんだったのよあの踊り……もう二度と御免よ……」

麻子「逸見さんにトラウマが刻まれたようだな」

華「仕方がありません……」

優花里「おいたわしやエリカ殿……」

沙織「あれ?あなた達……」

妙子「あの、すみませんっキャプテンを見ませんでした?」

エリカ「キャプテンって磯辺さんのこと?」

さけび「はい。学園艦に戻ってから見てなくて……」

忍「今日の試合が終わった後、元気が無かったみたいで……」

華「あの元気の塊のような磯辺さんが……」

沙織「それで探してるの?」

妙子「はい、体育館や寮は探したんですけど……」

エリカ「元気がなくなったのは試合の後なのよね?」

妙子「はい」

エリカ「……なら、あそこにいるかも」

妙子「知っているんですか!?」

エリカ「ええ。たぶんだけどね」

あけび「どこですか!?」

エリカ「……まず私に行かせて」

 

196: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/22(月) 18:16:40.79 ID:ct1FtJg/0



―車庫―

典子「……」

エリカ「やっぱりここにいたのね」

典子「隊長……」

エリカ「そんなところにいたって八九式は直らないわよ」

典子「……隊長、教えてほしいことがあります」

エリカ「何?」

典子「この子は……八九式は、弱いんですか……?」

エリカ「……あなたがそれを聞くってことは、それなりの理由があるのね」

典子「今日の試合、この子の砲撃は相手の戦車に傷一つ付けることができませんでした」

エリカ「……そう」

典子「何度も至近距離でのアタックをしても、ダメでした」

エリカ「……やっぱり、そうなったのね」

典子「っ!」

 

197: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/22(月) 18:20:06.73 ID:ct1FtJg/0

エリカ「磯辺さん、この八九式はねそもそも戦車を相手にすることを考慮されていないの。

砲撃も、装甲も、機動力も劣っている。――――はっきり言ってこの戦車での戦車戦は無理よ」

典子「そんな……」

エリカ「もし、車長であるあなたが望むなら、余っている三式中戦車にバレー部のみんなと乗ってもらってかまわないわ。

いえ、今後大会に出ることを考えたらそっちのほうが遥かにいい。私としてもそっちをおすすめするわ」

典子「でも……」

エリカ「確かあなた達はバレー部復活のために戦車道を履修したのよね?なら、この子は捨ててもっとちゃんとした戦車に乗ったほうが

目的を果たす近道になると思うわよ?」

典子「わ、私は……」

エリカ「……弱いものを切り捨てるのも勝利のための努力の一つよ。それが人であろうと戦車であろうと」

典子「……逸見隊長、私は―――――」

 

198: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/22(月) 18:21:35.47 ID:ct1FtJg/0

妙子「違いますっ!!」

 

199: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/22(月) 18:23:43.66 ID:ct1FtJg/0

典子「近藤?それに佐々木に河西……」

あけび「弱さを捨てることを努力だなんて言いませんっ!!」

エリカ「……聞いてたんでしょ?なら、あなた達も理解しているはずよ。八九式ではダメだって」

忍「ダメなんかじゃないっ!!」

妙子「私たちはいつだって自分の弱点を克服しようと頑張ってます。でも、弱いところダメなところはどんなに治してもでてきます

――――だから、私たちは努力するんです。弱くても、ダメでも強くなれるようにっ!!」

忍「キャプテンっ!あなたが私たちに教えてくれたんじゃないですかっ!!どうしようもない弱さでも、それにしっかりと向き合えば

きっと、きっとっ報われるって!!弱さを、歯を食いしばって受け止めるのが根性だってっ!!」

典子「みんな……」

あけび「逸見隊長、私たちは八九式で戦いたいんです。私達が見つけて、私達が選んだこの子と一緒に、戦いたいんですっ!!」

 

200: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/22(月) 18:30:09.25 ID:ct1FtJg/0

エリカ「……そう、あなた達の言い分はわかったわ。どこまでいっても合理性のかけらもない感情論ね。

その根性とやらで八九式は強くなるのかしら?――――ねぇ、磯辺さん。あなたはもう理解しているのよね?

だったら、この子達に言ってあげなさい。八九式ではダメだ。別の戦車にしようって」

典子「……」

妙子・あけび・忍「「「キャプテンっ!!」」」

典子「……きっと、逸見隊長の言うことは間違ってないんだと思う」

妙子「っ!?キャプテンっ!!」

典子「でも、私達が決めたんだ。自分たちの道を。八九式<この子>に書いた『バレー部復活!!』の文字は、

私達が胸に刻んだ覚悟なんだっ!!正しいとか、合理的とか、そんなちっぽけなもののために私たちはバレーを、戦車道をやるつもりはないっ!!」

エリカ「……なら、どうするの?戦えない戦車に用はないわ」

典子「考えますっ!!できることを、みんなとこの子でできることをっ!!」

エリカ「やられてばかりになるでしょうね。あなた達が敗因になるかもしれない」

典子「それでもっ!!決してあきらめませんっ、それが根性ですっ!!」

 

201: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/22(月) 18:32:46.96 ID:ct1FtJg/0

エリカ「……そう、なら好きにするといいわ」スタスタ

典子「逸見隊長……ありがとうございますっ!!」

妙子「キャプテンっ!!」

あけび「バレーも戦車道もがんばりましょうっ!!」

忍「この子でもやれるって、見返してやりましょうっ!!」

典子「みんな……ああっ!根性だっ!!」

『はいっ!!』

 

 

202: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/22(月) 18:35:31.58 ID:ct1FtJg/0

エリカ「まったく、暑苦しい連中ね」

沙織「えりりんも大概だとおもうけどなー」

エリカ「あら?あなた達もいたのね」

優花里「そもそも、エリカ殿がバレー部の皆さんをここに連れてきたんじゃないですか」

華「磯辺さんを煽ったのも、皆さんを鼓舞するためだったのでしょう?」

エリカ「さぁね?言ったことは本心よ。それを彼女たちがどう思うかなんて知らないけど」

沙織「えりりん素直じゃないなぁ」

華「いいじゃないですか。それもエリカさんの良いところですよ」

優花里「同感ですっ!」

エリカ「そんなことより、公式戦のことでも考えてなさい」

沙織「公式戦?」

優花里「戦車道の全国大会ですっ!!」

 

203: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/22(月) 18:41:18.13 ID:ct1FtJg/0




―抽選会場―

『大洗女子学園、8番!!』

エリカ「……え?8番って」

優花里「一回戦の相手は、サンダース大付属……」

沙織「強いの?」

優花里「優勝候補の一つです」

沙織「えーっ!?大丈夫なのっ!?」

まほ「……」

エリカ「サンダース大附属……これは、まずいわね……」

 

206: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/23(火) 18:55:19.18 ID:vJHx37Gv0



―戦車喫茶 ルクレール―

エリカ「まずいわね……まずいわ……」

沙織「えりりん抽選会からそれしか言ってないよ?」

華「飲食店でまずいを連呼するのは営業妨害と取られかねませんよ?」

麻子「追い出されるのはゴメンだぞ」

優花里「と、とりあえず何か注文しましょうかっ!」

カチッ ズドォーン!!

沙織「わ、びっくりした」

店員「ご注文はお決まりですか?」

優花里「あ、エリカ殿は何にしますか?」

エリカ「ショートケーキ。……まずいわね……」

沙織「だから、その繋げ方はまずいって……」

華「沙織さんもですよ」

 

207: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/23(火) 18:59:35.29 ID:vJHx37Gv0



沙織「美味しいー!」

華「ええ、とても良いお味です」

優花里「見た目が戦車なのも可愛いですねっ!」

エリカ「……」モグモグ

沙織「えりりん落ち着いた?」

エリカ「……ええ。決まってしまったのはしょうがないしね」

優花里「そうですよっ!大事なのはこれからですっ」

エリカ「考え方を変えればむしろ一回戦で強豪校に当たって良かったとも言えるしね」

沙織「どうして?」

エリカ「公式戦は一回戦から準々決勝までの参加車両数が10輌って定められてるのよ。

現状5輌しか使えない私達にとって、後に当たるほど相手との戦力差は大きくなるわ」

優花里「それでも、2倍差になってしまいますが……」

エリカ「そもそも戦車を揃えられないような学校が参加するのがおかしいのよ。……戦車道の全国大会にはね無名校は参加しないっていう暗黙の了解があるの」

沙織「そうなの?」

エリカ「ルールに明文化されているわけでもないから守らなくても罰則はないけど、私は大事なものだと思ってるわ」

華「どういうことですか?」

 

208: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/23(火) 19:05:37.68 ID:vJHx37Gv0

エリカ「そもそもなんでこんな暗黙の了解があると思う?」

麻子「不確定要素を弾くことで強豪校が有利になるようにか?」

エリカ「……それは結果の一面でしかないわ。どのスポーツもそうだけど、戦車道っていうのは数の差がそのまま有利不利につながるのよ

11人でやるサッカーで相手が5人しかいない状態で始まる試合を見たことがある?戦車道の試合はそれが許されるのよ」

優花里「現に私たちがそうですし……」

沙織「バレー部のみんなは人数が足りないから廃部になったのに戦車道だと少なくてもいいんだもんね……」

エリカ「……数の差は個の能力で覆すのは難しいわ。そもそも数すら揃えられない学校が個で相手を上回るなんてのはまず無理なのだから」

優花里「戦車がそろっていればそれだけ練習の効率もあがりますね」

エリカ「結果として試合で繰り広げられるのはただの弱い者いじめ。それはやる方もやられる方も――――見ている方も辛いものよ」

麻子「……なるほどな」

 

209: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/23(火) 19:11:11.76 ID:vJHx37Gv0

エリカ「そんな試合が何回も繰り返されたら戦車道の人気そのものに影響が出てくる。戦車道をやるのもタダじゃない。

頑張ってひねり出した予算で出た試合が散々な結果だったら誰も得しないわ。それは無名校も強豪校も関係ない。だからこそ暗黙の了解は維持されてきたのよ」

沙織「……それでも、私たちは試合に出るんでしょ?」

エリカ「ええ。だから、戦車道の今後のために中途半端な試合はできない。数が足りなくても、個で負けていても。それでも勝利を目指すしかないのよ」

優花里「ならなおさら作戦が重要になってきますね」

エリカ「そう。でも、現状数が足りないのが致命的すぎるわ……やっぱりあの三式の乗員を探さないと」

沙織「生徒会も探してるんだっけ?」

エリカ「ええ、でもあいつらだけに任せておくのは癪だわ。この際なんでも良いから見つけないと……」

沙織「もーまた難しい顔してるっ!せっかく美味しいケーキがあるんだから、こっちに集中しよっ!」

エリカ「……それもそうね」モグモグ

 

210: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/23(火) 19:14:18.91 ID:vJHx37Gv0

まほ「まさか、お前がまた戦車道を始めてるとはな」

 

211: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/23(火) 19:15:54.05 ID:vJHx37Gv0

エリカ「隊長……!?」ガタッ

沙織「え?隊長?」

華「どちら様でしょうか?」

優花里「黒森峰の戦車道の隊長、西住まほ殿ですよっ!?」

まほ「……何故また戦車道を始めた。お前は戦車道をやるに値しない。そう言ったはずだが」

エリカ「……隊長、私は……私には戦車道しか―――――」

グイッ!

エリカ「っ!?」

まほ「……けるな、ふざけるなっ!!」

優花里「ちょっ!?」

エリカ「ぐっ!?た、隊長……っ」

 

212: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/23(火) 19:23:10.67 ID:vJHx37Gv0

まほ「お前がどれだけの人を傷つけてると思ってるっ!?お前のしていることがどれだけあの子を侮辱していると思ってるっ!?」

優花里「ぼ、暴力はいけませんっ!!」

沙織「ほら、やめてってば!!」

エリカ「う、ぐ……す、すみません隊長……」

まほ「お前がっ!お前みたいな奴がっ!!?私のことを隊長だなんて呼ぶなっ!!」

麻子「落ち着け。いくらなんでも騒ぎすぎだ」

華「そうです、他の方のご迷惑になっていますよ?」

まほ「っ!」バッ

エリカ「えほっ!げほっ!?」

まほ「……無名校が思い出づくりのつもりで参加するのならやめておけ。時間の無駄だ」

沙織「なっ!?そんな言い方ないでしょ!?」

優花里「私たちは真剣に優勝を目指して……」

 

213: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/23(火) 19:28:47.15 ID:vJHx37Gv0

まほ「そうか、だったら真っ先にこいつを外すんだな」

沙織「えりりんは私達の隊長です!」

まほ「隊長……?お前は、どこまで……ッ!」

エリカ「西住たい……西住さん、私は決して黒森峰に刃向かいたくて戦車道を再開したんじゃ……」

まほ「……もういい。お前がこれ以上無様を晒す前に一刻も早く棄権することを祈っているよ」スタスタ

沙織「ちょっ……行っちゃった」

優花里「エリカ殿、大丈夫ですか……?」

エリカ「……ええ、大丈夫よ。騒がしくしてごめんなさい」

沙織「えりりんが謝ることじゃないよっ!?ひどいのはあの人だよ!!」

麻子「強豪校の隊長とはいえ、流石にあの態度はどうかと思うな」

エリカ「いいの……悪いのは私だから」

華「一体、あの人と何があったんですか?」

エリカ「……ごめんなさい。それは、言えないわ」

沙織「……なら、いいよ。えりりんが言いたくなったら教えてくれれば良いから」

華「はい」

エリカ「……ありがとう」

麻子「ケーキおかわりしていいか?」

優花里「冷泉殿空気読んで……」

 

226: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 17:46:27.90 ID:MgbXd2K60



エリカ「優花里、今日の練習来なかったわね。風邪でもひいたのかしら?」

沙織「ゆかりんが戦車道の授業休むって相当だからね。たぶんそうかも」

華「なら、お見舞いにいきましょうか」

エリカ「そうね」

 

227: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 17:47:39.04 ID:MgbXd2K60



―秋山理髪店―

淳五郎「まさか優花里に友達ができるだなんてっ!!」

好子「ええ、本当に嬉しいわ。あの子、戦車戦車ってうるさいかもだけど、よろしくね」

エリカ「はい、こちらこそ」

沙織「優花里さんにはいつもお世話になってますから」

好子「ふふっ、でもごめんなさい。優花里まだ学校から帰っていないんですよ」

エリカ「え?」

沙織「学校って……」

麻子「サボりか」ボソッ

好子「だからちょっと待っててもらえます?お茶とお菓子くらいは出しますから」

 

228: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 17:48:51.95 ID:MgbXd2K60

麻子「……」モグモグ

華「麻子さん、ちょっとは遠慮したほうが……」モグモグ

沙織「華、説得力0」

好子「ふふっ良いんですよ。喜んでもらえて嬉しいわ。それじゃあごゆっくり」

バタン

エリカ「……いいご両親ね」

麻子「……」

華「はい、優花里さんのことをとても大事におもっているんでしょうね」

沙織「でも、ゆかりん学校に行ったって……えりりん、何か心当たりない?」

エリカ「……そういえば昨日、『せめてサンダースの編成かフラッグ車だけでもわかれば……』って優花里に愚痴ったわね」

華「それって……」

 

229: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 17:51:26.18 ID:MgbXd2K60

ガララッ

優花里「よいしょっと」

沙織「ゆかりんっ!?」

優花里「あれ?みなさんどうしたんですか?」

エリカ「それはこっちのセリフよっ!優花里、あなた戦車道どころか学校までサボって何やってたのっ!?」

優花里「サボって……いや、確かにそう思われても仕方ありませんが、私も大切な任務をしてきたんですっ!!」

沙織「任務って?」

優花里「ちょうどいいですっ、皆さんに見て頂きたい物があって……」

華「見てほしいもの?」

麻子「なんだ」

 

230: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 17:53:04.50 ID:MgbXd2K60



エリカ「―――――なるほどね、サンダースに偵察に行ってたってわけ」

優花里「はいっ!!」

エリカ「偵察はルール上認められているし、それについてはよくやったわ。

……でも、最後のサンダースの機甲師団との壮絶な撃ち合いの末、隠し持っていた大日本帝国時代の巨大化薬で

巨人と化した優花里をサンダースの隊長が戦車での壮絶な特攻で打ち倒し、残った隊員は隊長の意志を胸に刻み

大洗との一回戦に挑むって下り、明らかにサンダースの手が入ってたわよね?」

優花里「……さぁ?」

沙織「誤魔化し方雑っ!?」

華「ラストの『サンダース!!サンダースッ!!』の大号令はお国柄を感じましたね」

麻子「B級映画甚だしかったがな」

沙織「ていうか、協賛にがっつりとサンダースって入ってるじゃんっ!?」

華「技術協力にサンダース映画研究部も入っていますね」

優花里「いやー向こうの映像技術は凄く勉強になりましたー!!」

エリカ「何を学んできてるのよ……こっちの情報漏らしてないでしょうね?」

優花里「それはもちろんっ!!捕まったときはどうなるかと思いましたが、向こうの隊長のはからいで、無傷で帰してもらえましたっ!

エリカ「……それが余裕なのか、コチラなんて相手にもしていないのか、はたまた隊長個人の性格なのかはわからないけどね」

優花里「あ、でもアリサっていう人にはデータを消すようにせまられました」

エリカ「それが普通よ」

沙織「なら、さすがに編成は変えてくるんじゃ……」

エリカ「それは多分無いわね」

沙織「どうして?」

 

231: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 17:55:28.39 ID:MgbXd2K60

エリカ「サンダースの基本戦術は数を活かした正面からのぶつかり合い。輌数制限がある一回戦であってもその戦法は今まで変えてないわ

単純。故にどんな状況でも効果的。むしろ、下手に編成を変えたら私たちに怯えていると取られかねないわ」

優花里「ですね」

沙織「なるほどー。だったら私達でも勝てるかもっ!!」

エリカ「話聞いてた?向こうは編成がバレたって良いのよ。元より正面からこちらをすり潰すつもりなんだから」

沙織「……それじゃあどうするの?」

エリカ「……M4自体はそこまで堅い戦車じゃないわ。Ⅳ号やⅢ突で充分貫ける程度よ。でも、同じ戦車を使い続けてる私たちと違って

サンダースは車両保有数1位の高校。どんな時でもベストな状態の戦車で戦うことができるわ」

優花里「いいなぁ……」

エリカ「数で負けてる私たちに正面からの突破は無理。なら、やることは一つよ。戦力分断からのフラッグ車撃破。

でもそのためにはもっと戦車が必要ね……」

優花里「三式の乗り手が見つかれば良いんですが……」

エリカ「うーん……」

 

232: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 17:57:11.47 ID:MgbXd2K60



エリカ「うーん……」

沙織「えりりん昨日からずっとそれだね」

エリカ「しょうがないでしょ……生徒会の連中もまだ乗員を確保できてないのだから」

華「一応、交渉中ではあるそうですが……」

エリカ「そんなちんたらしてる余裕は無いのよ。こうなったら弱みでも握って……

ってそれじゃあ生徒会の奴らと一緒じゃないっ!?やっぱり私が探すしか……」

沙織「一応私も何人かに声かけてるけど中々ね……」

優花里「私はそもそも友人が少ないので……」

沙織「……世知辛いね」

優花里「……はい」

エリカ「うーーーーーん……」

 

233: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 17:57:46.29 ID:MgbXd2K60

『やっぱり、戦車はかっこいいな……』

 

 

234: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 17:58:49.38 ID:MgbXd2K60

エリカ「―――――今誰か戦車って言ったっ!?」

沙織「え?言ってないよ」

優花里「私も……」

華「私もですが」

エリカ「いえ、確かに聞こえたわっ!戦車かっこいいって!!」

沙織「えりりん、戦車のことを考えすぎてついに頭が……」

華「そんな……」

優花里「おいたわしや……」

エリカ「違うわよっ!!確かに戦車って……こっちからっ!!」ダッ

沙織「ちょっ!?えりりんどこ行くのっ!?」

 

235: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 18:01:01.14 ID:MgbXd2K60



ダダダキキーッ!!

エリカ「っ!!ここねっ!!」

ガララッ!

ねこにゃー「やっぱり戦車はレオパルト2が一番だにゃー」カチカチ

ももがー「いやいやメルカバMk.4だって負けてないナリ」カチカチ

ぴよたん「それを言ったらチャレンジャー2だって良いってばよ」カチカチ

 

236: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 18:02:44.65 ID:MgbXd2K60

エリカ「……え?」

ねこにゃー「あれ?逸見さん……?」

ももがー「ねこにゃー殿のご友人ですか?」

ねこにゃー「えっと、クラスメイトの人……逸見さん、どうしたの?」

エリカ「あの、今戦車の話してなかった?」

ねこにゃー「ああ、それならこれだよ……」

エリカ「これって、ゲーム?」

ねこにゃー「ボクたちがやってるネトゲの携帯版なんだ。この人達もネトゲの友達。携帯版が発売したから、いい機会だってこないだ初顔合わせしたの」

ももがー「ももがーももよ!」

ぴよたん「ぴよたんぴよ!」

ねこにゃー「それで……逸見さんもこのゲームに興味があるの?」

エリカ「……ごめんなさい、私の聞き間違いだったわ。私は戦車道の履修者を探していたのよ」

ねこにゃー「戦車道……」

エリカ「邪魔して悪かったわね。とはいえ空き教室でゲームやるならもうちょい声は抑えなさい。……それじゃあね」

ねこにゃー「ま、待ってっ!!」

エリカ「何かしら?」

 

237: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 18:05:23.10 ID:MgbXd2K60

ねこにゃー「せ、戦車道の履修者求めてるって……」

エリカ「ええ、今度公式戦に出るのだけど人数が足りなくてね。戦車はあるのだけれど……」

ねこにゃー「それ、ボクに乗らせてくれないっ!?ねぇ、ももがー、ぴよたんさん一緒にやらない?」

ももがー「戦車乗れるのっ!?」

ぴよたん「願ってもない話しだっちゃっ!!」

ねこにゃー「あの、逸見さん。そういうことだから私達……」

エリカ「……………遊び気分でもいないよりマシか」ボソッ

ねこにゃー「え?」

エリカ「良いわ。あなた達を戦車道の履修者として受け入れます」

ねこにゃー「わぁ……」

エリカ「ただし、やるからには本気でやってもらうわよ。戦車道は授業の一環なんだから、単位とかの特典分は頑張ってもらうわ」

ねこにゃー「も、もちろん」

ももがー「がんばるですっ!!」

ぴよたん「本物の戦車に乗れるんだなー!」

エリカ「それなら早速今日から練習に参加してもらうわ。必修選択の時間に車庫前に集合よ」

ねこにゃー「はいっ!!」

ももがー「了解ももっ!」

ぴよたん「任せてぴよっ!!」

エリカ「それじゃあ……まずは、あなた達の本気を見せてもらおうかしら?」

『え?』

 

238: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 18:07:54.79 ID:MgbXd2K60



キュラキュラキュラ

ももがー「ぐぬぬぬぬぅーーー!!」グググ

エリカ「三式遅れてるわよっ!!隊列を崩さないでっ!!」

ダァンダァン!!

ぴよたん「はぁっ、はぁ……」

ねこにゃー「うぅ……」

エリカ「三式、狙いが甘いし装填も遅いっ!!気合い入れなさいっ!!」

 

239: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 18:10:51.71 ID:MgbXd2K60



チーン

ねこにゃー「せ、戦車って動かすの大変なんだね……」

ももがー「そ、そうだねー……」

ぴよたん「ぴよぴよ……」

エリカ「お疲れ様」

ねこにゃー「あ、逸見さん……」

エリカ「どう?初めて戦車動かした感想は?」

ねこにゃー「大変だね……」

ももがー「シフトレバーが重いってばよ……」

ぴよたん「砲弾も重くて腕がぷるぷるするだっちゃ……」

エリカ「……なら、辞め―――」

ねこにゃー「でも、楽しかった」

ももがー「うんっ!!」

ぴよたん「ずっと、憧れてたからね」

エリカ「……戦車、好き?」

『うんっ!!』

エリカ「……」

 

240: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 18:14:10.36 ID:MgbXd2K60

『あなた、戦車嫌いなの?』

『……違うよ、戦車は好き。……だけど、戦車道は楽しいって思えないな』

『なら、戦車道を好きになる素質はあるわよ』

『……そうかな』

『私は好きよ、戦車も戦車道も。戦車に乗れることが楽しいし、その上で負ければ悔しいし、勝てば嬉しいわ』

『……』

『でも、一番好きなのは……競い合ってる時。相手が本気で向かってきて、こちらが本気で迎え撃つ時

戦車と乗員と一体になったような瞬間、私は最高に楽しいわ』

『……エリカさんは凄いね。ちゃんと、みんなと一体にになれるんだから。……私は、そんな風にできないよ』

『なら、今度一緒の戦車に乗りましょう?』

『え?』

『たしかうちってII号戦車があったわよね。あなたが車長兼砲手で、私が操縦でいいかしら?』

『で、でも……』

『あくまで練習の一環よ。あなたの手腕、間近で見せてもらうわ』

『……うん』

『どう?少しは戦車道楽しめそう?』

『……うんっ!』

 

241: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 18:16:34.09 ID:MgbXd2K60

エリカ「……そう、ならとりあえず合格ね」

ねこにゃー「ご、合格って?」

エリカ「中途半端な覚悟で戦車道やられるといるだけで邪魔だからね。でも、少なくとも戦車が好きならいいわ。……一緒に頑張りましょう」

ねこにゃー「は、はいっ!!」

ももがー「がんばるももっ!」

ぴよたん「やぁーってやるぜっ!!」

エリカ「……とはいえあなた達には体力が足りないわ」

ねこにゃー「そ、それは……ボク達インドア派だから……」

エリカ「体づくりはゆっくりやっていきましょう……って言ってあげたい所だけど、時間がないのよ。だから」パチッ

典子「隊長っ!!お呼びでしょうかっ!!」ズザーッ

ねこにゃー「え?」

 

242: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/26(金) 18:18:04.78 ID:MgbXd2K60

エリカ「磯辺さん、彼女たちを一ヶ月間バレー部に体験入部させてもらえない?」

ももがー「え?」

典子「ほ、本当ですかっ!?三人もっ!!?」

エリカ「ええ、運動なんてろくにしてこなかったらしいから、基礎からみっちりやってあげて欲しいの」

典子「任せてくださいっ!!」

ぴよたん「ちょ、ちょっと待ってほしいぴよ!?」

エリカ「幸い、戦車道は授業でバレー部は部活だから時間が被ることはない。昼間は皆と一緒に戦車に乗って基礎を体に染み込ませて、

休日と放課後はバレー部の特訓に参加してもらうわ」

ねこにゃー「い、いきなりハードな運動は体に良くないって思うなー……」

エリカ「若いんだから大丈夫よ。その辺りのケアも大丈夫でしょ?」

典子「はいっ!!倒れる寸前までやっても、次の日には全快させてみせますっ!!」

エリカ「ほら、大丈夫だって?」

ねこにゃー「で、でもっ!?」

エリカ「戦車、好きなんでしょ?なら、彼女の特訓を乗り越えればもっと好きになれるわ――――頑張りましょう?」ニコッ

ねこにゃー・ももがー・ぴよたん「」

典子「さぁっ!早速練習だっ!!気合い入れていこーっ!!」

ズルズルズル

エリカ「……頑張ってね」

 

 

249: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/28(日) 17:57:36.24 ID:U50sD0t50



エリカ「チーム名?」

梓「はい。この間の聖グロ戦で負けたのが堪えたみたいで戦車の色はみんな戻したんですけど、

それならせめてチーム名とエンブレムで区別できるようにしたいって……」

エリカ「今までどおりABCDEでも区別つくでしょ?」

梓「さ、流石にそれは味気ないかなーって……三式も合流したのでいい機会ですから」

エリカ「……そうね。チーム名やエンブレムで士気高揚を図るのはよくある話だからね。何かいい案はある?」

梓「え!?う、うーん……私達のチームはそうだなぁ……あ!ウサギさんチーム!!」

エリカ「ウサギさんって……どうして?」

梓「M3ってウサギ小屋で見つけたんです!だから、ウサギさんチーム!!可愛くていいかなって」

エリカ「……なるほどね。そういえば大洗の名物はあんこうだっけ?なら、私たちはあんこうチームでどうかしら?」

梓「それ良いですねっ!!」

エリカ「なら、そんな感じで決めておくわ」

梓「よろしくお願いしますっ。ところで……」

 

250: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/28(日) 18:00:26.39 ID:U50sD0t50

ねこにゃー「はぁ、はぁ……も、もう無理ぃ……」

ももがー「もう10周も走ってるぜよ……」

ぴよたん「ぜぇ……ぜぇ……」

典子「ペース落ちてるよー?あと20周頑張ろう!!」

ねこにゃー「む、無理ですにゃぁ……」

典子「うんうん、根性だっ!!」

梓「あの人達は何か悪いことをしたんですか?」

エリカ「……まぁ、今までの怠惰な生活のツケが来てるってところかしら?」

 

251: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/28(日) 18:04:07.84 ID:U50sD0t50



―試合会場―

エリカ「いよいよ当日ね……」

優花里「緊張します……」

エリカ「できる努力はしてきたつもりよ。……って、あら?アリクイさんチームは?」

優花里「アリクイさん……?ああっ、ねこにゃー殿達ですか。そういえばまだ来ていませんね」

エリカ「何やってるのよ……遅刻とかシャレにならないわよ。……って、バレー部もいないじゃないっ!?」

優花里「これは……何かあったのでしょうか?」

エリカ「試合前だって言うのにどこに行ったのよもうっ!!」

 

252: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/28(日) 18:08:41.49 ID:U50sD0t50

『ここにいるさっ!!』

 

 

253: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/28(日) 18:09:33.43 ID:U50sD0t50

エリカ「っ!?」

優花里「ね、ねこにゃー殿達……それに、バレー部の皆さん……」

エリカ「……遅れた言い訳、聞かせてもらえるのよね?」

典子「……隊長、命令通り仕上げてきましたよ」

エリカ「は?」

典子「……」スッ

エリカ「それって、砲弾?75mmの」

典子「安心してください。これはレプリカです。……重量以外は」

エリカ「えっと……それで?」

典子「遅れたのは最後の仕上げをしていたからですよ、見ててください。……ふんっ!!」ブンッ

エリカ「ちょっ!?何投げてんのよっ!?」

典子「お前達の成長、見せてやれっ!!」

 

254: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/28(日) 18:11:15.39 ID:U50sD0t50

ねこにゃー「……まかせるにゃ」キラッ

ぴよたん「ふんっ!!」バンッ

優花里「ほ、砲弾をレシーブしたっ!?」

ももがー「うりゃぁっ!!」ドンッ

エリカ「それをトスっ!?」

ねこにゃー「……ダッ!!」ダンッ

エリカ・優花里「「飛んだぁ~~~っ!?」」

典子「……決めろっ!!」

ねこにゃー「ッ!!ハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」バッシィ!!

ドゴォン!!

ねこにゃー「……」スタッ

 

255: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/28(日) 18:14:51.18 ID:U50sD0t50

エリカ「れ、レプリカだって言ってたわよね?」

優花里「で、ですが爆発音が……着弾点にクレーターが……」

典子「……隊長、言われた通りあいつらにみっちり基礎を叩き込んでやりましたよ」

ねこにゃー「逸見さん、ボクたち逸見さんの期待通りになれたかな」ムキッ

ももがー「辛いこともあったけど、戦車のためにがんばったももっ!!」メキメキッ

ぴよたん「……最高だぴよ」ボッ

 

256: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/28(日) 18:18:07.34 ID:U50sD0t50

エリカ「」

典子「褒めてやってください。あいつら、根性ありますよ」

優花里「え、エリカ殿……」

エリカ「……ふっ、あなた達見違えたじゃない。……あなた達のポテンシャルは私の想像以上だったようね」

『ありがとうございますっ!!』

優花里(いや、想像以上っていうか異常って顔してますけど……絶対あそこまでのポテンシャルは求めてなかったでしょ……)

エリカ「とはいえ、まだ試合はこれからよっ!その鍛え上げた体がハリボテじゃないとこを見せてもらうわっ!!」

『はいっ!!』

エリカ「それじゃあ各員準備に入りなさいっ!!」

『了解ですっ!!』 ダッ!!

 

257: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/28(日) 18:21:28.52 ID:U50sD0t50

エリカ「……ねぇ優花里」

優花里「何でしょうか?」

エリカ「最近のインドア派って、凄いのね」

優花里「……ですね」

アリサ「アンタ達っ!!試合前になにやってんのよっ!?」

エリカ「あなたは達は……」

優花里「アリサ殿にナオミ殿っ!!この間はお世話になりました」

ナオミ「礼は良いさ。うちの隊長がお前のことを気に入ったみたいだしな」

アリサ「それよりっ!今の音、砲弾が暴発したのっ!?」

エリカ「……いや、ちょっと砲弾が落ちてきてね」

アリサ「砲撃を受けたっ!?」

エリカ「いや、ち、違うのよ?ただ、想定以上の結果を受け止めきれてないのは私達も一緒で……」

アリサ「何言ってるかわかんないけど、試合前に怪我人出して試合に影響が出るとかやめなさいよ。

……もっとも、弱小チーム相手に試合をするのも時間の無駄だから棄権するなら構わないわよ?」

 

258: ◆eltIyP8eDQ 2018/01/28(日) 18:27:30.91 ID:U50sD0t50

エリカ「……へぇ?随分と弱気ね。勝ち目が薄いと知って盤外戦術?勝利にこだわるその姿勢は好きだけど、優勝候補にしてはちょっと情けないんじゃない?」

アリサ「なんですって?」

沙織「ちょっと、何騒いでるの」

エリカ「……別に騒いでなんかいないわよ」

ナオミ「すまないな。ところで、大洗の皆さん、もしよかったらうちにこない?交流も兼ねてお食事でも」

沙織「わっナンパだ」

エリカ「いや、なんでわざわざ敵陣になんか……」

杏「いいじゃんいいじゃん。行こ行こ」

優花里「会長殿?」

杏「向こうの誘いをわざわざ無碍にするのもねー」

エリカ「……まぁ、いいか。行ってあげるわよ案内しなさい」

アリサ「なんでそんなに偉そうなのよ……」

沙織「ごめんなさい、えりりんこういう子だから……」

 

264: ◆eltIyP8eDQ 2018/02/01(木) 17:02:36.22 ID:JnDuCeuZ0




優花里「わぁーっ!!救護車にシャワー車、ヘアサロン車まで……」

麻子「いや、ヘアサロン車はいらないだろ」

エリカ「うちはこんだけお金持ってますよって自慢なんでしょ」

沙織「またえりりんはそんなこと言って……」

華「さすがサンダースですね、食事のサイズもアメリカンですっ」モグモグ

沙織「もう食べてるっ!?」

麻子「しかもタダだ」ペロペロ

沙織「麻子までっ!?」

優花里「右手にハンバーガー左手にホットドッグ……。5段のアイスクリーム……」

エリカ「馴染みすぎでしょ……」

ケイ「ハーイ!大洗のみんなー!!」

杏「やぁ、お誘いありがとう」

ケイ「良いっのよアンジー!」

優花里「ケイ殿っ!」

ケイ「オッドボール監督っ!来てくれてありがとうっ!!」

優花里「そ、その呼び方はちょっと……」

ケイ「あなたの撮影した映画、サンダースの学園艦で人気なのよ?」

優花里「そうなんですかっ!?」

ケイ「ええ、次回作はもっと凄いのを期待するわっ!もちろん、資金提供は任せてっ!」

優花里「はいっ!」

 

265: ◆eltIyP8eDQ 2018/02/01(木) 17:12:45.96 ID:JnDuCeuZ0

エリカ「あの潜入動画人気なのね……サンダースの人たちの感性はわからないわ……」

麻子「食べ物も映画も大雑把で脂っこいのが好きなんだろ」

ケイ「ハーイ、エリー!あなたも来てくれたのねっ!」

エリカ「ご招待を無碍にするほど礼儀知らずじゃないですよ。ていうかエリーって……」

ケイ「エリカだからエリー。いいでしょ?それとも白雪姫様がいい?」

エリカ「……は?」

ケイ「ダージリンが言ってたのよ、大洗の逸見エリカのソウルネームは白雪姫だって。よく似合ってるじゃないっ!」

優花里「ダージリン殿広めてるんですね……」

沙織「えりりんいいなぁ……」

エリカ「あ、あのドヤ顔紅茶女王なんてことをっ……!?」

ケイ「それで、エリーと白雪姫どっちがいい?」

エリカ「エリーでお願いします」

沙織「ええー?もったいない……」

エリカ「沙織は黙っててっ!!」

ケイ「あははっ、仲いいわねっ!!」

 

266: ◆eltIyP8eDQ 2018/02/01(木) 17:18:15.97 ID:JnDuCeuZ0

エリカ「そういえば、優花里が世話になったみたいですね、ありがとうございます」

ケイ「良いのよ別にっ!諜報はルール上認められてるんだからっ」

エリカ「……それをわざわざ見逃すのもルールにありましたっけ?」

ケイ「ノンノン!違うわよ、どんなに手の内を暴かれても私たちはいつも通り正々堂々と戦わせてもらうってことよ!」

エリカ「そのフェアプレイ精神、黒森峰でも有名でしたよ」

ケイ「そうなの?それは光栄ねっ」

エリカ「……でも、その余裕が仇にならないといいですけどね」

ケイ「エリーそれは違うわ、フェアプレイは余裕じゃない。正々堂々は私たちの全力勝負なのよ」

エリカ「……甘い事を」ボソッ

ケイ「……エリーの戦車道ってなに?」

エリカ「え?」

ケイ「私にとって戦車道は、勝敗関係なくお互いを高めるためにあるものよ。勝っても負けても試合後はノーサイドっ!

だって戦車道は戦争じゃないんだからっ!!楽しまなきゃ損。でしょ?」

エリカ「……私は、私の戦車道は―――――」

 

267: ◆eltIyP8eDQ 2018/02/01(木) 17:22:15.05 ID:JnDuCeuZ0

『間もなくサンダース大付属高校と大洗女子学園の試合を開始いたします。選手はすみやかに集合してください』

エリカ「……時間みたいですね」

ケイ「そうね、さっきの答えは試合後に聞かせてっ!―――――いい試合にしましょう」

エリカ「……ええ」

 

268: ◆eltIyP8eDQ 2018/02/01(木) 17:29:51.80 ID:JnDuCeuZ0



エリカ「……カメさんチーム、カバさんチーム、アヒルさんチーム、ウサギさんチーム、アリクイさんチーム全員準備はできてる?」

『はいっ』

桃『気の抜けるチーム名だな……』

エリカ「聞こえてるわよ。……それじゃあ作戦の確認ね。説明した通り彼我の戦力差は大きいわ。とはいえ試合はフラッグ戦、相手のフラッグ車さえ倒せばこっちの勝ちよ」

麻子「それができれば苦労しないんだがな」

沙織「麻子っ!」

エリカ「スタート後森に入り相手を誘い出し、敵戦力を分断。その後フラッグ車を誘い出し、隠れたⅢ突で撃ち抜く」

桃『そんなに簡単に行くのか?』

エリカ「……たぶん、簡単にはいかないでしょうね」

桃『それじゃあまずいじゃないかっ!!?』

エリカ「落ち着きなさい桃ちゃん。……今回の鍵はアリクイさんチームよ」

ねこにゃー『えっ?ボク達……?』

桃『桃ちゃん言うなっ!』

 

269: ◆eltIyP8eDQ 2018/02/01(木) 17:37:26.58 ID:JnDuCeuZ0

エリカ「あなた達の乗ってる三式はM4に対抗するために作られた戦車。おまけにギリギリでの出場登録――――嫌でも相手はあなた達に注目するわ。あれは大洗の秘密兵器では?って」

ねこにゃー『っ……』

エリカ「初試合のあなた達には酷かもしれないけど、今回のあなた達の仕事は生き残ることよ」

ねこにゃー『生き残ること……』

エリカ「そう。相手のM4を正面から倒せる三式は相手にとって脅威よ。だからこそ、あなた達は存在するだけでプレッシャーになるわ」

ねこにゃー『……』

エリカ「一瞬でも相手の意識を反らせればいい。後は他の子達が狩るから。だから、無理に攻撃しないで。あなた達がやられるとしたら最後よ――――フラッグ車である私達は、絶対に生き残るから」

ねこにゃー『はいっ!!』

エルヴィン『頼もしい将だな』

エリカ「以上よ。―――全員、健闘を祈るっ!!」

『了解っ!!』

 

270: ◆eltIyP8eDQ 2018/02/01(木) 17:39:01.88 ID:JnDuCeuZ0

『試合開始っ!!』

エリカ「パンツァー・フォー!!」

 

続く【ガルパン】エリカ「私は、あなたを救えなかったから」 その5

 

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